お風呂に肩まで浸かるべき理由

浮力の作用

 

 

次は第三の作用となる「浮力」です。お風呂では重力からの解放を楽しめます。当たり前のことですが、普段、日常的に重力に対抗して、座る、立つという姿勢を保っています。つまり、その間は無意識に重力に負けないよう筋肉を使っています。おわかりの通り、「浮力」がこの重力から解放してくれるわけです。

 

「浮力」は、水に浸かった物に浮き上がろうとする力がかかることです。巨大な船が海で浮かぶのと同様に、人間がお風呂に入った時も同じように、体は浮力によって浮き上がろうとしています。お風呂で肩までお湯に浸かっている場合、浮力によって重力は地上の約10分の1しかありません。これで体の筋肉が弛緩します。更に、足腰への負担も相当軽減され、心身ともにリラックスできるわけです。

 

体重70kgの人でもわずか7kgになる計算です。お風呂に浸かると、体が軽くなり、余計な筋肉の緊張も必要なく、本当にリラックスできます。お風呂でのリラックス感は温熱作用に加えて、この浮力作用がかなり効いていると思います。

 

浮力効果は実際にフィットネスクラブ、医療現場でも活用されています。麻痺があったり、膝が痛むようなん人でも、プールなどの水中では浮力によって体重負担が減るので、立つことも歩くこともできたりします。

 

そして、静水圧も浮力もシャワーでは得られない効果です。普段、シャワーだけで済ませている人は、静水圧、浮力を意識してたまにはお風呂に浸かってみることをお勧めします。